全体のボイシングから不協和音をチェックする

こんにちは!
管理人のやっすんです!

アレンジを進めると楽器が重なり
豊かな響きを得ることが出来ると思います。

しかし、響きが充実してくることで
楽器が重なり響きが飽和してきます。

例えば、上物の楽器が次のようなフレーズをしていたらどうでしょうか?

エレキギター……Lでコードバッキング、Rでシーケンスフレーズ
ピアノ……コードバッキング時々
ストリングス……3~4和音でコードを鳴らしている

コードを弾いている楽器が多いですよね。

楽器が増えてくる為当然のことではあるのですが、
音が飽和する以外にも注意しなくてはならない点があります。

それは、コード上では正しいのに
変に濁って聴こえる箇所がないかをチェックしなければならないことです。

今回は、コード楽器が重なる事で生じる
ボイシング上での不協和音について詳しく書いていきたいと思います!


●7th系の和音を使った場合に注意

不協和音が起きる場合というのは
ある程度、限定された状況下でしか起こりません。

それは7th、9thといった複雑な響きのコードやテンションコードの場合が殆どでしょう。

例えばG7というコードの構成音は以下の通りで

G B D F

になります。

この中で不協和音になる関係はGFです。

なのでGとFが隣り合わせにならないようにすれば良いのですが、
気をつけるべき点は「他の楽器も」合わせて確認しなければならないことです。

●全トラックを見て確認する

例え編集でそのパートは良くなったとしても、
他の楽器とぶつかっている可能性があります。

同一トラック内で発生した不協和音は簡単に処理しやすいですが、
違う楽器となると少々厄介なことになります。

MIDIと音程との関係が同じではない

まず、同じ高さのMIDIだとしても
シンセによってピッチが異なる場合があります。

C4のMIDIをストリングスとギターが弾いてるとして、
実際に鳴っている音はギターの方が1オクターブ高い、
ということがプラグインシンセだと起こりえます。

なので、まず確認をする時は
シンセのオクターブが他と比べて違うかどうかを
把握しておくようにしましょう。

全トラックを開き、不協和音のトラックを探す

次にコードを弾いているトラックのMIDIを全て開き、
隣り合った関係のトラックがないか確認します。

ここで注意するポイントですが、
不協和音のするトラックを見つけたからといって
直ぐに音程を修正しない方が良いです。

この場合最も多いのは7th等のテンション系だと思っておりますが、
7thの響きを活かすには7thの音を入れるしかありません。

曲によって異なりますが、
管理人の場合は7thコードの場合は

・ルートを根音(1度)
・コードは全て根音を省いた3和音で構成(大体)

この二点で不協和音を防いでいます。

その理由ですが、
ルートを根音にすることで7thコードの響きが作れ、
それ以外は全て基本的なダイアトニック・コードで構成されるので
どんなボイシングでも不協和音が発生しないからです。
(勿論、ボイシングが適当なのはダメです)

●響きとして違和感のない楽曲にする

以上を徹底すれば、恐らく不快な響きがする場所は無くなると思います。

しかし、これらの不協和音が許される場合があることも事実です。
難しい理論の話になりますが「非和声音」の正しい扱いであれば
不協和音を効果的に扱うことも出来るでしょう。

大切なことは、どうしても伝えたい音があって
その他の音が必要かどうかを判断できることです。
参考【楽器を知らずにアレンジはできない

楽曲として豊かな響きを意識して
アレンジをするように心がけていきましょう!

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