こんにちは!
管理人のやっすんです!
前回からボーカルエディットについての記事となっており、
今回はタイミング修正の記事になります。
まだ前回の【ボーカルエディット~レコーディングと作業時間~】を
読んでいなければ、先に前回の記事を読んでから
本記事を読むようにしてください。
ボーカルエディットで必要な作業は
・ピッチ修正
の二つになります。
基本どちらから始めても大丈夫なのですが、
管理人はタイミング修正から始めることをお勧めしています。
では、タイミング修正をどのようにするのか
詳しく書いていきたいと思います!
●ボーカルエディットはPro Toolsがお勧め
まず、ボーカルエディットに使うDAWですが
基本は今使っているDAWで大丈夫です。
オーディオの編集機能の無いDAWは今時殆ど無いと思います。
管理人は今まで様々なDAWを使ってきましたが、
最も使いやすかったのは『Pro Tools』でした。
ProToolsはオーディオ編集が得意なDAWであり、
プロがレコーディングやミックス時に使うDAWは殆どProToolsです。
現地のエンジニアさんに喜ばれる……かも?
今回はProToolsを用いて具体的な方法を説明いたします。
ProTools以外にも同様の機能はありますが、
ProToolsにしかない機能を使っての説明は極力省きますので
ご安心下さい!
●譜面通りのリズムに合わせる
まず最初の作業として、トラックの複製をしてバックアップを行い
それから譜面通りのリズムにボーカルを合わせる作業を行います。
メトロノーム、クリックを鳴らしつつボーカルを聴き、
リズムが変だなと思ったところを見つけましょう。
合ってるかどうか分からない場合もチェック対象にして下さい。
該当箇所の波形を中心にセッションの拡大すると
「グリッド線」と呼ばれる縦のラインが現われると思います。
グリッド線は設定した音価によって間隔が設定されますので、
基本は16分音符に設定しておきましょう。
子音と母音
リズムがずれている箇所を切り取った後に音の頭を合わせるのですが、
必ず子音と母音どちらで合わせるかをオケと合わせて確認してください。
曲調によっては母音で合わせると突っ込んだように聴こえ、
子音で合わせると遅れたように聴こえるからです。
歌手の歌い方の癖がここに表れる場合もありますので、
どこで合わせるか決めたことはエディットの間徹底して守りましょう。
波形を細かく切る
これで大体正しいリズムになるのですが、
フレーズの一部分が走っている、遅れているという場合があると思います。
その場合は該当箇所のみを切り取って前後に動かしてください。
例えば8分で
歌詞「僕は今信じている」
・ぼ く は い ま し ん じ て ー い る ー
というフレーズがあったとして、
・ぼ く は い ま し ん じ てーい る ー
と『いましんじてー』が遅れていた場合、
『いましんじてー』だけを切り取って前に詰めます。
逆に詰まって歌っていた場合は
該当箇所を切り取って後ろへ遅らせます。
この繰り返しでボーカルエディットを進めていきます。
●クロスフェードは必須
ここで気をつけなければならないのが
波形を合成させるときです。
ただリズムを合わせただけで再生すると
波形を切り取った場所から「プチッ」とノイズが生まれてしまいます。
このノイズを防ぐには
波形を適切な位置に持っていって「クロスフェード」で
繋げなければなりません。
波形を拡大していくと、
一定の規則で曲線が続いていることが分かると思います。
その規則性に合わせた形で波形を挿入すれば
ノイズを防ぐことができます。
若干の音量差でのノイズを防ぐ為、
必ずクロスフェードで該当箇所を均等化しましょう。
●タイミング修正が先の理由
さて、冒頭で述べたタイミング修正を先にする理由についてですが、
ピッチ修正を先にした場合、次の点で障害が発生します。
・テイクの差し替えが難しくなる(一度書き出して、上書きする必要がある)
・タイミングが合っていない為オケと合わせて確認ができない場合がある
事務所の仲間はピッチ修正を先に行っていましたが、
彼はボーカルエディットに慣れており、タイミング修正を見越してのエディットなので
問題はありませんでした。
管理人も同じようなことはできますが、
後々変更したいとなるとタイミング修正が先の方がやりやすいので
こちらの方法をとっています。
では次回でピッチ修正について、詳しく書いていきたいと思います!