転調で展開に変化を与える

こんにちは!
管理人のやっすんです!

音楽に変化を付ける方法の一つとして
「転調」があげられると思います。

広義的に捉えると、転調させる手段というのはたくさんあり、
また、近年のポップスや特にアニソンでは多用される傾向があります。
勿論転調させない曲も多くありますが、曲としての変化を求めるのに
転調はとても効果的な手法であると思います。

そこで、今回は曲作りのコツとして
転調の使い方について詳しく記事にしていきたいと思います!

できる限り分かりやすく説明していきますが、
音楽理論をかじっていないと分かりにくい箇所があるかもしれませんので
あらかじめご了承下さい・・・・・・


●転調は「突然転調」と「部分転調」の2種類

転調させる方法として、大きく2種類に分けられると思って下さい。
その2種類とは「突然転調」と「部分転調」です。
この二つの転調方法の特徴を知っておくことで、より効果的な
楽曲展開を作ることが可能になります。

突然転調

突然転調は転調の中でも比較的耳にする転調だと思います。
読んで字の如く「いきなり」転調させる方法です。
最後のサビが半音上がる、とか
全く関係ない調にいきなり変わった、が突然転調の部類に入ります。

突然転調させるのでルールとか特に決まりはなく、
調を変えたらそれで突然転調ができるのでやり易いでしょう。

アニソンで有名な曲として水樹奈々の「ETERNAL BLAZE」があります
サビの転調がDマイナーからEマイナーになっています。
ぱっと色が変わるような、場面転換のような感覚を与えられる方法でしょう。

その反面、「何故その調に転調したのか?」のビジョンを明確にしないと
聴いている側が置いてけぼりを食ってしまいます。
加えて、音楽的に変な展開になりやすいので
綺麗な流れを作るのは難しいと思います。

借用和音(セカンダリー・ドミナント)を用いた部分転調

部分転調とはカデンツを用いて流動的に転調させる方法です。

例えばCメジャーの曲があったとして、
①F→G→C→C
②F→G~
と展開する曲があったとします。
この場合カデンツ的には①でフレーズが終わり、
新たに②のフレーズが始まっていることが分かると思います。

①の最後のCは次にFへと進んでいますが、
行き先のFにとってCの音は何の音になるでしょうか?
「F G A B♭ C」
5度、属音(ドミナントコード)ですよね!
属音たらしめるコードは属七(セブンスコード)即ちC7です。
C7を構成する音は「C E G B♭」となります。

つまり、最後のCをC7と変える事で
Fへの指向性をより高めることができます。
変化したコード進行は以下になります

①F→G→C→C7 ②F→G~

このC7のB♭は本来のCメジャーの音階には入っていない音ですよね。
Fメジャーのカデンツを作るC7の和音を「借用和音」と言います。

カデンツを効果的に使った曲として、
カードキャプターさくらOP「プラチナ」があります。
(アニメ関係が多いのは気にしないで下さい・・・・・・)
この転調は精密に作られており、
虹のようなグラデーションを感じられる曲だと思います。

短所としては、突然転調のようなインパクトが生みにくいことと、
読んで分かるように理論的なアプローチが必要になる為難しいことでしょう。


ここまでで「突然転調」と「部分転調」についての説明をしました。

どちらが良いという訳ではなく、大事なのは使いどころを見極めることです。
転調することでしか伝えられないメロディー・展開・曲調・・・・・・
何故そこで必要なのか、転調を考えるときはそのことを忘れないようにして下さい。

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