コライトについて~作曲の分業化~

こんにちは!
管理人のやっすんです!

この記事を書いている時は2016年も残り後10日ほどになっていますが、
皆さんはどのような年であったでしょうか?

忘年会など付き合いの場が多くなり、
中には殆ど毎日飲み歩いている方も居るかもしれませんね。

管理人も先日、お世話になっている音楽事務所の忘年会に参加して
多くの作家さんと話をすることができました。

音楽に関する話なかりで充実した時間だったのですが、
そこで気になる話を聞きました。
それは楽曲制作を複数人で作る「コライト」と呼ばれる制作方法についてでした。

詳しくは話せませんが、コライトを強く推す方が居られまして、
そこでお世話になっている作家の方との会話で
良くも悪くも思うことがあったので記事にしてみました。

コライトを考えている方は、一度お読み頂きコライトについて
考えて頂ければと思います。


●音楽制作の分業化による効率的な作曲

コライトは簡単に言うと曲の分業であり、例えば

Aさん「私はAメロを作ります!」
Bさん「僕はBメロを作ります!」
Cさん「自分はCメロを作ります!」
Dさん「ベードラなら私に任せろ!」
Eさん「シンセなら俺がやるしかない!」

のような、部分的に楽曲制作を行うことです。
(ちょっとこれは細分化し過ぎですけどね)

コライトの良いところですが、

Dさん「ベードラなら私に任せろ!」
Eさん「シンセなら俺がやるしかない!」

このように、各個人の得意なパートを組み合わせて楽曲を作ることができ、
総合的な楽曲のクオリティを直ぐに高めることができます。

また、全体的な制作方針を決めて取り掛かれば、
人数分のスピードで楽曲制作が進むので
うまく回せれば制作スピードも格段に早くなると思いました。

管理人の知っているコライトで書かれていると思われる作品は、

  • Toxic/Britney Spears
  • INTERACTIONAL/堂本光一

ですね。他にも探せば沢山あると思います。

コライトは分業化による効率的な楽曲制作を可能にする
いわば、楽曲制作の産業革命なのかもしれません。

●分業ではトータルの力は伸びない

ともすれば最高の制作方法にも見えますが、
反面デメリットも相応のものになります。

例えば上記であげたDさんですが、

「ベードラなら私に任せろ」

といってベースとドラムだけをひたすらやったとします。

周りからDさんはどのように見えますでしょうか?

きっと「ベースとドラムの人」「リズム隊の人」って思いますよね。
確かにそれで名前を挙げられるのであれば
早い方法の一つではあるでしょう。

しかし、ベースとドラムの人には「ベースとドラム」の仕事しかこないかもしれません。

なぜなら「ベースとドラム以外は普通かそれ程良くない」と見えてしまうからです。

実際にベースとドラムをずっとやっていれば
「そこだけ」は誰よりもうまくなるでしょう。
でも、Dさんはベースとドラムの人になる為に作曲家、アレンジャーを目指したのでしょうか?

それしか手段がないと割り切っている方はそれで良いでしょう。
しかし、本来楽曲は一人の表現者が責任を持って作るべきだと
管理人は考えておりますし、音楽家なら自信を持って
「私の作品です」と主張できた方が格好良いと思います。

加えて、コライトはチームでの制作が前提になる為
時にはチーム内や対人関係でトラブルが起こるかもしれません。

特に、作曲や作詞を分担して作っている場合は
印税報酬や著作権等が発生したときの権利を明確にしておかないと
後々大問題に発展する可能性があるので気をつけた方が良いでしょう。

せっかく採用まで行ったのに、チームが喧嘩別れみたいになったら
意味がないですからね。

●価値観を広げる目的でのコライト

コライトについて管理人の思うことを書きましたが
いかがだったでしょうか?

結果として、管理人はコライトを絶賛するつもりもなければ
反対するつもりもありません。

ただ、楽曲制作の方法として面白い試みであることは間違いないですし、
自分にはない音楽の表現方法を共有しながら作るのは楽しいことです。

楽しみながら作る「手段」としてコライトを用いるべきであって、
作業になると完全な「分業」になってしまうので、
コライトを実践される方は分業にならないよう
意識を持って取り組んでいけば良いかと思います。

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