シンセサイザーについて~LFOとエンベロープの考え方と使い方~

こんにちは!
管理人のやっすんです!

前回の【シンセサイザーについて~オシレータ、フィルター、アンプの役割と考え方~】で
シンセの音作りについての大部分は書けたと思います。

でも、シンセの面白い部分は今から説明する
LFO」と「エンベロープ・ジェネレーター(本文中はエンベロープ)」
にあると管理人は断言できます!
このLFOとエンベロープのことをモジュレーションソースと言いますが、
これこそ無限の音作りを可能にする「魔法のギミック」なのです!

昨今EDMで主流になっている「ワブルベース」や「フューチャーベース」等の音作りに
LFOとエンベロープの設定は必要不可欠です。

無限の可能性が広がっているが故に
どうしたら良いかよく分からない、と諦めてしまう方も
多いのではないでしょうか?

そこで今回はLFOとエンベロープについて、詳しく説明していこうと思います!


●LFO(Low Frequency Oscillator)

1.波形を選択する

LFOはロー・フリーケンシー・オシレーターの略で、
一定周期で変化する信号を発信します。

オシレーターとあるように実際にはLFOも音を発信していますが、
詳しく調べていくとなかなか難しいのと、
音作りをするのにそこまで専門的な知識は必要としないので
ここで詳しくは書きません。(管理人も詳しい仕組みは分かりません……)

一定周期で変化する信号を発信するとありますが、
LFOはどのような信号を発信するのでしょうか?

それは波形を信号として発信するのです。
つまり、波形の通りに信号が変化することになります。

ノコギリ波を選択したとすれば、
頂点から真っ直ぐに落ちていく波形になりますので、
信号を与えると音がピークから0になるサイクルを繰り返します。

短形波を選択したとすれば、
四角い90度の波形になりますので、
100か0といったON、OFFといったスイッチのような効果を繰り返します。

どのように変化させたいかを波形で選択して決めることが、
LFOの特徴の一つになります。

2.サイクルの時間を決める

次にすることは、波形のサイクルをどのくらいの速さで繰り返すか、
を考えることです。

サイクルの時間ですが、最近のシンセはツマミで自由に設定するモードと、
BPMに同期して4分や8分等で繰り返させたりできます。
前述した「ワブルベース」は、サイクルをBPMに同期させて
リズムの変化を作っています。

LFOについては以上になります。


●エンベロープジェネレーター

1.ADSRで時間変化を与える

エンベロープがLFOと違うところは、LFOはサイクルの繰り返しに対し
エンベロープは時間変化に対応していることです。

前回アンプの項目でADSRで音量を決めると書きましたが、
これと同じ事をエンベロープで行います。
例えばアタックを早くしたなら変化の信号が早く伝わり、
アタックを遅くしたなら変化の信号がゆっくりと伝わります。

エンベロープを使うことで立体的な音の変化を与えることができるようになります。
管理人であればワンショットのSEの音や、
時間変化で音色を変えたいリードとかに使ったりします。

2.繰り返しのエフェクトには向いていない

ADSRといった性質の都合上、単純な繰り返しのエフェクトであれば
LFOの方が向いています。
そして、エンベロープはLFOと違いBPMに同期できない(もしできる音源あったら教えてください)為、
テンポに合わせた変化を作ることも苦手としています。

エンベロープは音色に対して多彩な時間変化を求める場合おいて、
もっとも効果を発揮するモジュレーションになります。
その為、色の完成系がよりイメージできていないと
膨大な時間がかかる作業になってしまいますのでご注意を

エンベロープについては以上になります。


●モジュレーションの真価は、対象の自由さにある

さて、ここまででLFOとエンベロープについて
ある程度理解していただけたと思います。

簡単にそれぞれの特色をまとめると

  • LFO→波形のサイクルで変化を与える。ビブラート等に向いている
  • エンベロープ→時間変化でユニークな変化を与える。SE等に向いている

となりますが、あくまでも使用例の一つです。

モジュレーションの真の価値は、モジュレーションを掛ける先が
自由であることにあります

シンセの音が出る仕組みに
オシレーター・フィルター・アンプとありましたが、
モジュレーションはその全てに掛けることができます。

例えばLFOを使ったとして、

  • オシレーターに掛けると音程が揺れビブラートができる
  • フィルターのカットオフに掛けるとシンセらしい音色の変化ができる
  • アンプに掛けると音量にばらつきが生まれトレモロができる

これを組み合わせることでユニークな音が作れるようになるのです!

さらに、LFOに対してLFOを掛けること等も可能です。

この自由度の高さこそ、モジュレーションが音作りを無限に可能にする
秘訣だといっても過言ではありません。


数回に渡りシンセサイザーの基礎を記事にしてきました。

この文章を読んだからと言って分かる訳ではなく、
実際にシンセを鳴らしながら試してみることをお勧めします。

シンセサイザーと仲良くなることが音作りの上達の近道なので、
是非シンセサイザーを触ってみてください!(締めが被った気が・・・・・・)

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